1.3分法について
3分法というのは、商品売買における会計処理の方法です。
「仕入」・「売上」・「繰越商品」の3種類に分けて会計処理を行います。
基本的には、実務も試験も3分法がメインです。
2.会計処理
3分法は商品売買において用いられていることが多いので見たことがある会計処理方法だと思います。
例
商品を1個10円で現金によって10個仕入れた。
その内5個60円で現金販売して、5個期末に残っている。
①仕入れ時
借方 | 貸方 |
---|---|
仕入 100円 | 現金 100円 |
②売り上げ時
借方 | 貸方 |
---|---|
現金 100円 | 売上 100円 |
③決算時
借方 | 貸方 |
---|---|
繰越商品 100円 | 仕入 100円 |
仕入れ時には、仕入れた値段(原価)で「仕入」とします。
売り上げ時には、売り上げた値段(売価)で「売上」とします。
決算時には、残っている在庫を仕入れた時の値段(原価)で「繰越商品」とします。
このように会計処理されるのが「三分法」です。
3.分記法
3分法に対して、分記法という方法があります
この方法は、仕入れた時は「商品」勘定とします。
そして売り上げた時に、商品勘定に入れた原価と販売益を別で表示します。
決算時における会計処理はありません。
例
商品を1個10円で現金によって10個仕入れた。
その内5個60円で現金販売して、5個期末に残っている。
①仕入れ時
借方 | 貸方 |
---|---|
商品 100円 | 現金 100円 |
②売り上げ時
借方 | 貸方 |
---|---|
現金 60円 | 商品 50円 |
商品販売益 10円 |
③決算時
借方 | 貸方 |
---|---|
仕訳なし |
分記法においてはこのような会計処理になります。
4. 3分法と分記法の違い
3分法と分記法で大きく異なるのは、売上原価をいつどのように計算するかです
3分法は期末時点で、期首にあるものと仕入れた原価から期末に残っている商品の金額を控除して計算します。
これに対して分記法は、販売時点で売ったモノの原価を計算します。
このような計算時点と計算方法の違いがあるのです。
よって、3分法が会計処理しやすいのでよく利用され、大切です。
5.まとめ
基本的に3分法に視点をおいて勉強していくというのが正しい方法です
3分法においては売上原価の計算をして、売上から控除したのが「売上総利益」という利益です。
分記法に関しては、試験前に少し復習する程度に留めるのもありかも知れません。
今回は以上になります♪
ご視聴ありがとうございました(^^)/