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【有価証券とは】株式と公社債の違い

1.有価証券とは

 

有価証券とは公債・社債・株式等の総称を言います。

 

これらは基本的に会社運営で資金調達を行う目的で発行して買って貰います。

 

公債は国や地方公共団体が発行するもので、社債と株式は企業が発行します。

 

2.株式と社債の違い

 

株式と社債の大きな違いは返済する必要があるかどうかです。社債は通常の借金ですので返済しなくてはいけません。

 

これに対し、株式に関しては返済する必要はありません。

 

ですので、会計処理でも発行する側では大きく会計処理が異なります。

 

株式は発行すると資本(純資産)で処理します。

 

これに対し社債は負債として会計処理するという違いがあります。

 

ただ、注意して欲しいのは発行者側と取得者側という大きな違いがあると言うことです。

 

そして今回取り上げている有価証券と書いてあったら取得者側の会計処理です。

 

今回の有価証券の売却は取得した後に売却するお話です。

 

発行するという訳ではないのでご注意ください。

 

また、有価証券の発行者側の処理有価証券の取得者側の処理など書いてある場合は少ないのでそちらも合わせて注意してみると理解しやすいと思います。

 

3.取得

 

株式や公社債の取得者からするとどちらも同じく価値あるものであり資産です。

 

ですので、売買を目的として取得した場合「売買目的有価証券」(資産)という勘定科目をもって会計処理します。

 

また、その際の付随費用は取得する際にかかった取得原価に含ませます。

 

例1

100株100円で社債額面総額10,000円100円あたり95円手数料500円合わせて現金で取得した。

 

借方 貸方
有価証券 20,000円 現金 20,000円

 

4.売却

 

有価証券を売却する場合には帳簿価額と売却価額の差額によって損益を計上します。

 

有価証券売却益(収益)

取得原価 < 売却価額

 

有価証券売却損(費用)

取得原価 > 売却価額

 

このように計上します。続いて簡単な例で見てみましょう。

 

例2

株式10株100円で取得したものと社債額面1,000円100円あたり95円で取得したものを現金2,000円で売却した。

 

借方 貸方
現金 2,000円 有価証券 1,950円
有価証券売却益  50円

 

例3

株式10株105円で取得したものと社債額面1,000円100円あたり95円で取得したものを現金1,900円で売却した。

 

借方 貸方
現金 1,900円 有価証券 2,000円
有価証券売却損 100円

 

5.利息・配当金

 

株式は配当を公社債は利息を受けとることができます。

 

株式の配当は受取配当金(収益)公社債は受取利息(収益)または有価証券利息(収益)という勘定科目を用いて会計処理を行います。

 

例4

株式を保有しており配当金1,000円受け取った。

 

借方 貸方
現金 1,000円 受取配当金 1,000円

 

例5

公社債を保有しており利息1,000円の期限が到来した。

 

借方 貸方
現金 1,000円 有価証券利息 1,000円

 

説明の便宜上「有価証券」という勘定科目を使用しましたが基本的には何目的で取得したかによります。

 

売買目的の場合は「売買目的有価証券」の方が良いでしょう。

 

では、今回は以上です。

 

説明をするにあたって過去問に近付けて書いてみたり簡単に書いたり理解しやすいように検討しながら書いています。

 

過去問やテキスト問題集などを確認しながら理解の助けになれれば幸いです♪

 

では、ご視聴ありがとうございました(*^^*)

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