1.小口現金とは
企業は一般的に、小切手や手形を振り出して当座預金による支払いを行う
これは、現金を手元に置かないで済むからです。
なぜ現金を手元に置きたくないのか?
それは、盗まれたり失くしたりしてしまう危険を無くすためなどがあります。
また、単純に現金を払わなくて済むので便利だからです。
ただ、少額の支払いをする際に小切手を支払うのはどうでしょう?
逆に手間がかかってしまうので、原則に戻り現金で支払ったほうが便利ですよね。
そこで少額の経費を支払う為に、企業に用意しておく現金を小口現金といいます。
2.定額資金前渡法(インプレストシステム)
小口現金を用意して管理している方が、人数の多い会社で少額の支払いを各人に毎日支払っているところを想像してみてください。
すごく大変ですよね(笑)
では、どうしたら良いでしょう。
①何人かのグループに分ける
②グループの内1人に、一定額の現金を預ける
③そのグループ内で必要な時に現金を渡して貰う
④支払った分を補給する
このようにしたら効率が良いですよね。
この方法を、定額資金前渡法(インプレストシステム)と言います。
企業全体では、お金を管理しているのは一般的に経理部です。
なので、経理部が各部署に小口現金を渡します。
その為に今度は各部署において、小口現金を管理する人(用渡係等)を決めます。
3.会計処理
例1
経理部が用渡係に現金5,000円を前渡しした。
例2
月末に用途係より消耗品500円と通信費700円の支払い報告を受けた。
消耗品費 500円 / 小口現金 1,200円
通信費 700円 /
例3
用途係から報告を受けた分を現金で1,200円補給した。
小口現金 1,200円 / 現金 1,200円
例1が前渡しの仕分け、例3は使った分の補給の仕訳です。
ただ、小切手を発行して支払う場合もあります。
例4
経理部が用渡係に小切手5,000円を発行して前渡しした。
例5
用途係から報告を受けた分1,200円を、小切手を振り出して補給した。
このように小口現金の会計処理は流れを分かってしまえば、簡単であると思います。
ただし、他の分野でも同じですが「何をしているか」が分からなければ、会計処理の理解が疎かになりがちなので注意しましょう♪
では、ご視聴ありがとうございました(^^♪