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決算整理事項Ⅰ (貸倒引当金)【簿記】

1.貸倒引当金とは

 

貸し倒れるとはどのようなことを言うのか聞きなれない方も多いと思います。

 

企業は、経営を行い継続させていくいう前提があります。

 

これはつまり企業を経営するには商品を売って儲けていき会社が倒産しないように努力していくということです。

 

そしてその為には商品を売ります。

 

商品を売って直ぐに支払って貰えれば一番良いわけです。

 

ただ、支払いが後日になる場合があります。

 

これが「売掛金」や「受取手形」です。

 

売掛金や受取手形をまとめて『売上債権』と言います。

 

売上債権はもし売り上げた相手方が倒産してしまったら支払いがなされません。

 

そのような場合に売上債権のマイナス項目として(評価勘定ともいう)計上されます。

 

その際の相手勘定は、借方に「貸倒引当金繰入」(費用)が計上されます。

 

2.貸倒引当金を設定する意味

 

相手方が倒産し支払って貰えないことが確定した場合には、売上債権自体を貸方に計上することで直接減少させることが出来ますよね。

 

ただ、倒産していないけどしそうな時にその売上債権をそのままにしておくのは適正な会計処理がなされていないことになります。

 

その為、売上債権の帳簿価額を減少させるとともに事前に費用処理しておく会計処理です。

 

3.会計処理

 

「貸倒引当金」を設定するにあたり『貸倒実績率』という過去の売上債権に対する貸倒れた実績を反映したものを利用します。

 

では『差額補充法』という方法による設定を見ていきましょう。

 

例1

 

期末に1,000円の売上債権について貸倒実績率2%で貸倒引当金を計上した。

 

借方 貸方
貸倒引当金繰入 200円 貸倒引当金 200

 

もし前期以前に設定された貸倒引当金が余っていた場合、差額補充法によると当期見積もった引当金の額より控除します。

 

例2

 

期末に1,000円の売上債権について貸倒実績率2%で貸倒引当金を計上した。

 

なお、前期以前に設定した貸倒引当金が100円残っている。

 

借方 貸方
貸倒引当金繰入 100円 貸倒引当金 100円

 

因みに当期に売り掛けた債権については貸倒引当金については貸倒引当金を設定していないので『貸倒損失』(費用)を計上します。

 

例3

 

当期に売り上げた売掛金1,000円が貸し倒れた。

 

借方 貸方
貸倒損失 1,000円 売掛金 1,000円

 

もし、前記以前に貸倒処理した後当期以降にその債権を回収できた場合には「償却債権取立益」(収益)を計上します。

 

例4

 

前期に1,000円の貸倒処理した売上債権を現金で回収した。

 

借方 貸方
現金 1,000円 償却債権取立益 1,000円

 

貸倒の一連の流れに沿った会計処理は以上です。

 

その他にも詳細なことは上位資格になっていけば出てきますが現時点では全体を捉えて下さい。

 

その後に詳細なものにチャレンジしてみて下さい。

 

では、今回は以上です♪

ご視聴ありがとうございました(*'ω'*)

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