2019年6月の日商簿記検定から改定が適用されています。
今回の改正によってあまり重要でない論点は削除され、現代の実務で行われているより実践的な会計処理の内容へと変貌を遂げています。
そこでは、現金取引が主流であった時代から、信用取引と言われるような掛け取引が多くなってきました。
そこで、「クレジット売掛金」や「電子記録債権債務」という新しい債権債務が出題範囲に入れられました。
これらの論点は聞いたことの無い方は難しく感じてしまうかもしれませんが、実際の内容は簡単ですから抑えていきましょう。
クレジット売掛金
クレジット売掛金とは、商品を売って現金ではなくクレジットカードで支払われた場合の売掛金です。
売掛金ですから、債権であり資産です。
ただ、通常の売掛金と区分して表示する必要があります。
また、クレジットカードの売掛金の回収において手数料が発生する場合があります。
その場合には、「支払手数料」を差し引いて「クレジット売掛金」を計上することになります。
会計処理
クレジットカードによる売上時
クレジット売掛金 ××× / 売上 ×××
支払手数料 ××× /
クレジット売掛金の回収時
電子記録債権・債務
電子記録債権・債務とは、通常の売掛金や受取手形・買掛金や支払手形などを電子債権記録機関というところに通知することで電子的記録として残しておくものを言います。
手形などを紛失する恐れも回避できますし、利便性の観点から急速に普及している為、日商簿記3級で出題範囲に含まれました。
簡単に言えば電子記録に残すだけなので、こちらも基本的には通常の債権債務と同様です。
ですから、「売掛金」を消して「電子記録債権」に「買掛金」を消して「電子記録債務」へと勘定科目を変えます。
会計処理
電子記録債権機関へ通知時
債権者側
債務者側
債権受け取り(債務の支払い)通知時
債権者
債務者
まとめ
今回ご紹介したのは、今後主流となっていくと考えられる債権債務の会計処理であり現代のキャッシュレスの流れに沿った処理方法です。
会計も現代の流れに沿った方法を随時学んでいく姿勢が大切になります。
ですから、そのようなことに対応していけるよう簿記の基本を抑えるように意識してみて下さい。
では、今回は以上です♪
ご視聴ありがとうございました(*'ω'*)