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【簡単】貸借対照表の「繰越商品」とはなにか【大切な考え方】

みなさんは『貸借対照表』がなにかご存知ですか?会計を勉強したことがある方にとっては知っている方が多いでしょう。

 

では、そこに載っている「繰越商品」という勘定科目はなにか分かりますか?この質問に直ぐ答えられる方は、大切な考え方を理解している方だと思います。

 

結論から言えば、『貸借対照表』の「繰越商品」は、1年の最後に残っている商品の値段です。

 

そして、『貸借対照表』を見る上で大切な考え方は、実質重視です。

 

逆に、会計を勉強したことが無い方にとっては、当たり前かもしれません。ですが、勉強すると分からなくなってくる理由があります。

 

今回は、その内容について詳しくご紹介していきます。

 

1.貸借対照表 : Balance Sheet 【B/S】とは

貸借対照表 : Balance Sheet 【B/S】とは

 

貸借対照表は、1年間の最後に「資産・負債・資本」がいくらあるか知らせる為の表です。

 

会社は、ずっと経営している為、計算する区切りを設けます。それが、通常は1年間です。

 

その1年の最後の時点で

 

いくらあるよ~♪

 

と教える為にあります。

 

2. 「繰越商品」はなにを表しているか

「繰越商品」はなにを表しているか

 

『貸借対照表』の「繰越商品」がどのように計算できるかは簿記を勉強された方なら分かると思います。ですが、その金額が何を表しているか、実際には一言では表せません

 

2-1.商品の値段とは何か

 

会計を勉強していない方は、そのままだと思うのではないでしょうか。その通りです。

 

ですが、「商品の値段」とは何か説明できますか?

 

「仕入れた値段」だと普通は思いますよね。ですが、それだけではないのです。

 

前に仕入れた商品が今も同じ値段とは限らないからです

 

仕入れた時の値段と今の値段が違うのに、「仕入れた値段」で表示したら間違いですよね。

 

これが「仕入れた値段」よりも「今売ったと仮定した場合の値段」が下がっていたとしたら、下がっている場合の値段で表示します。

 

つまり、「仕入れた時の値段」と「今売ったと仮定した場合の値段」のどちらか低い金額で表示します。

 

2-2.実際に売るときの値段

 

「今売ったと過程した場合の値段」が「仕入れた時の値段」よりも下がっていたとしても、「実際に売る時を仮定した値段」が下がっていなかったら、「今売ったと仮定した場合の値段」で表示するのは間違いですよね。

 

極めて少ないとは言われますが、そのような場合もあるわけです。

 

また、その逆も考えられます。「仕入れた時の値段」が、「実際に売る時を仮定した値段」より下がっているけど、「今売ったと仮定した場合の値段」が下がっていない場合です。

 

この場合にも「仕入れた時の値段」と表示するのは間違っていますよね。

 

2-3.収益性の低下と棚卸し

 

このように商品の値段は、そもそも持っているだけでもモノによっては劣化します。さらに、新しい商品が出れば値段が下がります

 

値段が下がることには理由がありますが、お金を回収できなくなっているという状態に変わりはありません

 

ですから、そのような場合には回収できない金額を反映した価額を計上しなければいけません。

 

また、劣化しているかどうかや紛失していないかを確かめる為には、「棚卸し」を行います。実際に見て数えるということです。この棚卸しにより紛失している分があれば、それを金額に反映します。

 

3.会計処理

会計処理

 

 

こちらは、簿記の勉強をしたことのある方のみ見て下さい。

 

3-1.仕入れ時

 

借方 貸方
仕入 ××× 現金預金 ×××

 

3-2.決算時

借方 貸方
仕入 ××× ①繰越商品 ×××
②繰越商品 ××× 仕入 ×××
棚卸減耗費 ××× ③繰越商品 ×××
商品低下評価損 ××× ④繰越商品 ×××

 

今回は「繰越商品」勘定だけに着目してみて下さい

 

①1年の初めにあった商品

 

②1年の最後にあった商品

 

③無くなっていた商品

 

④回収できない金額

 

つまり、残っているのは通常、1年の最後に残っている商品の回収できると思われる金額です。

 

4.貸借対照表を見るのに大切な考え方

貸借対照表を見るのに大切な考え方

 

今まで見てきたことを踏まえ、『貸借対照表』の「繰越商品」が何の値段か説明できますか?

 

実際の会計では、もっと細かい例外等が難しい専門用語を踏まえて説明されます。

 

ですが、貸借対照表は、「いくらあるよ~♪」って表示する為のものでしたよね。

 

あくまでもモノとしては現実にある「商品」です。その商品がいくらなのか計算していることを忘れないでください。

 

5.まとめ

 

このように、『貸借対照表』の「繰越商品」だけでもこのように考慮することが多々あります。

 

ですが、実質重視の考え方でいけば間違いは少ないと思います。

 

「これ本当に合ってるの?」というように考える場合は、どのように計算しているか過程も分かり、ひとつひとつ考えなければいけません。

 

また、試験を受ける場合や経営を行う場合にも、詳しい理解が必要でしょう。

 

ですが、ある程度分かれば良い場合や基本的な考えとしては、共通して実質重視の考えが大切です。

 

ですから商品で考えた場合、簡単に言えば目の前にある商品の「正しい値段」とは何かを頑張って表現しているに過ぎません。

 

『貸借対照表』の金額を見るにあたっては、先ず現実にどのようなモノや事実があるのかが重要です

 

あまり勉強していない段階では、当たり前のように感じることでも、勉強を続けることで分からなくなることも多々あるので、是非忘れないようにしていきましょう。

 

では、今回は以上です♪

ご視聴ありがとうございました(^^)/

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