1.試算表とは
仕訳帳において仕訳を行ったものを総勘定元帳へ転記します。
その転記したものをまとめた表です。
作成は企業ごとにおいて様々なタイミングで作成されます。
2.種類
試算表の種類は書き方により以下の3種類に分かれます。
①『残高試算表』
②『合計試算表』
③『合計残高試算表』
こちらの3種類があります。
また、いつ作成されるかにより分類してみると以下のような種類があります。
①決算整理前試算表
対象:期中仕訳
②決算整理後試算表
対象:決算整理仕訳
③繰越試算表
対象:勘定の締め切り
こちらの組み合わせにより試算表の種類は決まります。
例えば
決算整理前に作成される残高試算表は決算整理前残高試算表と呼ばれます。
3.作成の目的
複式簿記の帳簿の流れとしては「仕訳帳」から「総勘定元帳」に転記を行うと冒頭で述べたとおりです。
そちらの転記が正しく行われているかについて確かめるために作成される表になります。
また、決算の最終段階で帳簿の締め切り作業を行います。
その締め切りが正しく行われているかを貸借対照表項目について確かめる為に作成されたりもします。
因みに、損益計算書の項目は資本に振り替えられるので貸借対照表を繰り越せばすべての項目が来月に繰り越すことが出来ます。
実務上では毎月の仕訳からの転記が性格に行われているかを確かめられるとともに財政状態や経営成績を確かめるために作成されます。
「今いくらあるのか」
「今いくらの利益(又は損失)なのか」
把握することで経営の戦略を立てることが出来るという経営管理への役立ちも期待できます。
4.記載方法
仕訳を行うと分かると思うのですが同じ勘定科目でも貸借両方に記載される可能性が有りますよね。
ですので「総勘定元帳」も両方に記載してある場合が多いわけです。
そちらの貸借に記載してある金額をどのように表示するのかにより分かれます。
・貸借とも表示するのか
・差額を表示するのか
・貸借と差額両方表示するのか
により分類されます。
①『残高試算表』
差額が表示されます。
その為金額は貸借どちらかに表示されます。
通常は増える方に金額がきますので見てみて下さい。
・資産は借方
・負債は貸方
・資本は貸方
基本的にこのように表示されているはずです。
②合計試算表
貸借に表示されます。
つまり現金でしたら現金を持っている分や入ってきている分は借方に表示されます。
これに対して、支払いがあった分は貸方に表示されます。
このように貸借両方に表示されます。
ですが、必ずそうであるわけではなく取引が無い場合は貸借どちらかに表示されている場合もありますのでご注意ください。
③合計残高試算表
上に記載した2種類の試算表の性質を合わせ持っています。
つまり残高と貸借がそれぞれ表示されます。
5.まとめ
試算表にはこのように様々な種類があり作成されるタイミングにより名前が異なります。
ですが、逆を返せば覚えてしまえばいつ時点での話なのかが分かります。
ひとつひとつ見ていけば理解していけると思いますので丁寧に進めてみて下さい。
では、今回は以上です♪
ご視聴ありがとうございました(*'ω'*)